あ〜…夏休み……

 

 

 

世界一忌々しいわたしの祖母は徳島の人間で、三年前に亡くなったひいばあちゃんは徳島に住んでたんですよ。

それで、小学生の頃 わたしは 妹共々よく徳島に高速バスで、夏休みなど遊びに行ってたんですけどね。

だから 小学校時代の夏休みの思い出、といえば 徳島のど田舎で 側溝で蟹取りして、お水がずっと足つけてられへんくらい冷たかったんよな〜とか

わたしと妹はゴキブリが大の苦手で でも徳島の家にはたくさんおったわけですよそりゃめちゃくちゃ開けっ放しのおうちでしたしね。それで、ゴキブリを発見した親戚の男の子のうちの弟の方が「なあ……おる………」ってお兄ちゃんの方に囁いたこととか そのゴキブリをひいばあちゃんがばしん!と殺してくれたこととか

みんなでたらいうどん(徳島の名物)を食べに行った時に たらいうどん屋さんやのに 謎にでかい滝があったり でかいスズメ蜂の巣の抜け殻があったり したな〜とか そのたらいうどん屋さんでスライムのガチャガチャしたな〜とか

なんですよね〜。

その中でも何故か鮮烈で独特な思い出というのが 早朝5時前に目覚めたわたしが雑魚寝してた親戚の男の子二人と妹を横目にドアを開けたんです、今やったら 絶対しいひんな、午前5時なんか寝付いて数時間ですよ。笑

まあそしたらひいばあちゃんが外で身支度してて 「どこ行くの?」って聞いたら「お寺へ行くんよ。」って言うから二人で四国八十八ヶ所のうちの最寄のお寺に 歩いて行ったことで。ひいばあちゃんと二人、なんてこと普通ないわけで、わたしの滞在期間は家には常に親戚の男の子二人と妹がいましたから、早朝5時のひいばあちゃんと二人での思い出、というのがものすごく…奇妙に覚えてるんですよ。

それで確か 何かを 帰りしなに 屋台かなんかで買うてもらったんやけど 前まで覚えてたのにな…忘れてしまったあ……

暑い夏の ちょっと涼しい朝やった、あの頃はまだ朝は涼しかったですよね、あの頃はっていうのはつまり、、、10年くらい前?10年…!?は、死ぬ……………もうそんな前……

 

こっちでの思い出は そうそうないのに、草ぼうぼうの空き地で包丁葉っぱを結んで罠を作るとか、したんやけどそんなに多くは覚えてなくて、

そやのに 年に一回か二回しか行ってない徳島での思い出がこんなにたくさん、鮮明で、わたしの「夏休み」の具現化みたいな存在で。

記憶って思い返してみたら面白いですよね、きっと「絶対に覚えとこう」って思ったことなんていっぱいあるはずやのに そういうことは全然覚えてなくて、せやのに徳島で親戚の子に唆されて空き缶をポイ捨てしちゃったこととか、そういうしょーーーっもないことをこんなにもずっと覚えてるなんてね。

覚えておける量は限られてるのに 覚えてられることは選べないなんてアホらしいことこの上ないわ!!

徳島の男の子たちとは今ではもうまったく接点がないけど、いつかまたね会えたらいいね。でもきっと会っても何も話せないんやろうなあ、わたし達は子どもの頃の記憶を共有してるだけで、わたしの知ってる彼らは子どもで、彼らの知ってるわたしは子どもでしかないし 大人になってまた干渉し合うのも、ねえ…?

まあ昔はイケメンやったから、挨拶くらいはしてみたいわな!なんの話やねん!

はい、おやさみなさあい