人工肉の缶詰め 分厚い鉄片で作られた丈夫なスプーン 食事の時だけ外すガスマスク
窓枠で四角く切り取られた隣のビルのグレイの壁 這う這う配管
ポケットだらけの服は煤だらけ 傍らにラジオ
たまの天気がいい日に屋上から見える遠くの煙突はいつでも火を噴いている
馬鹿高いのに粗悪な煙草は1日に1本だけ吸う唯一の癒し
とかいう世界
終わりの後みたいな世界
終わることを望んでいるのかもしれない
『少女終末旅行』の漫画は持ってます。つまりそういうことです。
「つまりそういうことです。」って単体ではまったく意味をなさない、何かにくっついてても無責任で察しろちゃんな感じがしてあんまり感じがよくない一文であるな。
食べたいものをお腹いっぱい食べることというのは唯一無二の幸せなわけなんですが
その一方で飢えをしのぐというそのためだけに食べる、というのに途方もなく憧れてしまいます。
食べることは命を繋ぐこと(※ただし人間以外に限る。)
村上龍の小説に 「太っている人間は下腹が出て猫背になって重心が定まらず頭の位置がずれている云々カンヌンなので正常に物事を考えられない」って書いてました。
現代人には猫背が多い。そして私は太っていて猫背だ。つまりそういうことです。
生きるためだけに食べれば、太らないわけです。太っている野生動物はいないわけで、太っているという状態は自然ではないということです。
もはや、地球に生きる生き物の中で、デブは不自然で、排斥されるべき存在なのです!!
だから私は、なんというか生命を繋ぐ栄養の詰まった缶詰、人工栄養の缶詰を無骨なスプンでカッカッと音を立てて食べたいのですそうして生きたい生命を繋いでなんとか生きたい。
たまに安酒を飲んで。悲しみなんてみんなにとって標準装備だという顔をして。
しゅーしゅー音を立てて煙を漏らすダクト。コンクリートにひび割れ。ホームレスが十字架のネックレスを握りしめて死んでいる。信仰は救いのない世界でだけ美しい。
弱い人が淘汰されるなら私は真っ先に死んでしまうのだろうな。
ゾッ…
とする?
息をすることが身体に悪いような世界で上手いこと息をしていけるのかと。
つまりそういうことです。
おやすみなさあい