he got me

 

 

博多に行ってきた。はるばる、五時に起きて。

結論から言うと虜だ。まあ、博多へ行かずともそんなことはわかっていたはずだった、なのに、じゅうぶんではなかった。

というよりも、すべてを更新し続けているというだけなのだろう。

 

最前列だった。彼は目の前に現れた。彼らは、というべきだ、でも、彼は。

否応無しに目に入っただろう私の誇示した彼のメンバーカラー。彼は私に、一度たりと微笑んではくれなかったが。いや、まあ、微笑みながらのお手振りはたしかにあった、とはいえ。

ふ、と前を見たときに、いっしゅん合った目を、逸らされさえすれファンサみたいなものはなく。しかし、あの瞬間に。

私の顔面や個人としての存在、関係なく、「最前列にジェシーの担当がいる」ということ、が、赤色に光らせたペンライト、手作りのうちわ、によって彼に伝わってしまったのだった。

 

すべて見てしまった。もう、カメラには映らない彼を、肉眼で。

他のメンバーが話しているときに少年みたいに浮かばせる片頬だけの笑みも、

話を聞きながらストローでドリンクを飲むときのすべてを面白がるような目も、

一挙手一投足、すべてがパフォーマンスとなるその動きを始めるまえの小さな決心も、

強い照明のしたで輝く透き通らないファンデーションのしたの肌も、

帽子を脱ぎ着してもまったく崩れないほど固められた青い髪も、

歌い、話し、出すまえの唇を舐める癖も、

youtube撮影のときとは違う、つねにファンに見られているという緊張感の漲る表情も、

無邪気に走るときの後ろ姿、その刈り上げられた襟足も、

メンバーとふざけあうときの完璧にシンメトリーに咲く笑顔も、

大きな身体に反して小さな、どうしてかすぐに赤くなる手も、

自分のパートじゃないとき、後ろに下がってても手を抜かない彼特有のダンス、

剃りきられないあごひげの青さ、

たくさん重ねられておもそうな衣装のシワとその嫋やかな揺れ、

鍛えられた足腰から繰り出される下半身のリズミカルな動き、

間違いや失敗を指摘されたときにもまったく揺るがない自信、

美しく伸びるロングトーンを披露したってまったく上がらない息、

下ネタが話されるときの意外なほどの静かさと伏せられた顔、

静まり返ったあとの爆笑を必ず誘う最初のひとことを発するまえのなんでもなさ、

背の高さと筋肉をものともしない軽やかなステップ、大きな一歩の移動、

演出で、鉄骨に 抱きしめるようにしがみつくときの回された足と腕の力強さ、

かわいこぶりっこするとき特有の柔らかい笑み、

メンバーに笑顔やマイクを通さないじゃれあいを投げかけられたときの目だけでのじゅうぶんに親密な応答、

英語のとき下がる声のトーン、

アップになった髪の毛のせいでより顕著な眉毛の上げ下げ、

 

挙げればきりがないすべてを。

参った。困った。

もうたぶん生きていけるし満ち足りた。

全身を目にして、なにを感じることも自分に許さず、2時間を10分のように過ごして。

切なくなることさえなかった。好きだという気持ちさえ淡く、直視し難いほどの彼の輝きにも目を逸らすことができずに。

 

 

 

 

あい、

もちろん他のメンバーもめちゃくちゃかっこよかったし大好きだった

田中樹さんは赤いペンライトを持った私や白いペンライトを振る友達にもおかまいなしに笑顔とお手振りをくれて本気でときめいてしまったし

慎太郎の ときたまこぼす油断した表情や仕草にはきゅんとしたし

短髪の優吾くんはキュートなのに男らしくてされるがままで愛おしさに溢れたし

北斗くんのどきりとする艶やかさはなまめかしくてくらくらしたし

大我くんの少年のような隠しがちの笑みとつぶさに見えた顎もとの肌荒れ、表現力には引き込まれたし

 

でも、やっぱり、ユニット曲の時間になってジェシーがはけたときのなんというか不合理な安心感、彼の存在にもう耐えきれないのに彼しか見ていたくないという矛盾、本気でライブそのものを楽しめているのはでもやっぱりジェシがいない時間だけなんじゃないかという本質を突いた疑問。

ああ。

 

樹とジェシーのユニット曲で、圧倒的に樹側だったために青色のペンライトを点けないといけなくて(会場を赤と青のまっぷたつにしなければならないため)そうしていながらもどうしてもジェシーのほうを見たいという思い、ぐるぐる動かさざるを得なかった首、あの不思議な気持ち。

はあ。

 

好きだ。なんというかもう満ち足りている。

誰かと番いにならずとも満ち足りてしまっては誰かとは過ごせないのだろう。

だってもう彼はいっしゅんだけ知ったのだ。私が彼を大好きで盲信しておりほとんど宗教めいた神聖な気持ちを抱いていることを……。

 

彼がセンターで歌うとき、思ったのは。

彼を好きでないという人を許さないでおこう、ということだった。

もうほんと、宗教だ、困る。否定を許さないようじゃ終わりだ。彼への感情のバリエーションに私はまったく寛容になれない。

 

レポでさえない感情の記録。

忘れるわけがないほどの強い感情の光によって心臓に刻まれてしまった彼の表情。

はーーーあ!感情ばかりが膨れ上がるなあ。他のすべてを伴わずに。

 

たぶん一生好きです。

SixTONESさんが健やかにツアーを終えられますように💫

 

いや、ように💫で この文章の重さ、中和できるかぁ!!!