最高に楽しい土日の日記

 

 

最高に楽しかったこの土日の話。

 

まず、土曜日はお買い物。

友達と6月末に行く沖縄旅行に向けて、水着を買いにりんくうのアウトレットに行った。

当初は難波の予定だったが、難波まで行くならりんくうまで行こうよという謎の提案に友達が乗ってくれたのだった。

電車で1時間超の、いわばプチ旅行だ。帰りしなに友達が言った、「遠いところに来た感じがするのにサイクルショップあさひとか言われると大阪かあ!てなって変な感じ」という言葉通り、気持ちはちょっとしたトリップなのに大阪府内で遊んでて周りは大阪人ばかりというのは変な感じだ。

それにしてもアウトレットというのはどうしてああも心をわくわくさせてしまうのだろうか。さいきんできた門真の三井アウトレットパークなんてしょうじき私は大好きだ。ミーハーでもいい。さっきも、用もないのに外観だけ見にチャリを飛ばしてきた。

大きい、というのがまず美点だ。大きな建物と広い敷地。たくさんの人々。やっぱりお祭り、晴れの日が好きな私なので楽しそうな"みんな"を見ると自分も楽しくなってしまうのだ。

そしてノリのいい友達。たくさんのお店をぶらぶら見て周り、「今日は買うぞ!」という心持ちであったにも関わらずお喋りとウォーキングだけが進んでいっさい開かないお財布。

というかお昼ご飯にトンカツを食べたのだが、それがずっとお腹いっぱいにさせてきて買い物の気持ちにならなかったのもある。前の買い物でもこの失敗をしたというのに、またした。だってぜんぶ楽しみたいんやもん。

けっきょく、13時にアウトレットに着いて買い物が始まったのが17時だった。友達はレイバンでサングラスを、ビームスでニットの帽子を買った。めちゃくちゃ似合っていてイカしていた。でもニットの帽子を沖縄に被って行かれないことにあとで気づいていておもしろかった。

私はさらに長い時間何も買わなかった。大好きなZARAとGAPとラルフローレンと、それからトミーヒルフィガーとかナイキとかをいろいろ見たのだが、ぴん!とくるものがなかった。

しかし18時過ぎくらいに、「これからテニスしに行こうか」という話になり、そうなるとスカートを履いているのでそれは難しい、そういえばジーンズが欲しかったんだった、というかラルフローレンの王道のTシャツが欲しい、となり、19時から閉店の20時まででGAPでジーパン(ローライズで昔風でかわいい!)、ラルフローレンでTシャツ(真っ白でポロのマークがさいこう!)を買い、閉店していく店々を横目にアウトレットを去ったのだった。

そしてそこから、たくさん歩いてへとへとの身体を引きずって、難波まで戻り、スポッチャへ。友達は「お腹空いてないけど甘いものを食べたい」と言って、コンビニで餅スイーツみたいなやつを買ってスポッチャに着くまでに食べていた。補給やんか。

21時くらいに入ったスポッチャでは、バッティングとテニスとダーツをして90分遊んだ。

テニスが目的だったのだが、びっくりするほどラリーが続かなくて、2人ともへとへとになった。お互いにサーブしかしていないのに。

とにかくもうへとへとになって、汗びしょになって、スポッチャを出て三田製麺所でつけ麺を食べた。「餃子を食べるなら麺は小盛りにしよう」と言い合って、10時間ぶりの食事を楽しんだ。夜なかの11時に。「これぜんぜん並盛りでいけたやん」。

とにかくとにかく楽しんで、水着を買えずに、素面で、終わった土曜日。へとへとになるまで遊べるのはやっぱり素面の日だなと思う。友達は、中学の友達なので、やっぱりお昼に遊ぶのがしっくりくると思う。とはいえいつも終電まで一緒にいるのだが。中学生の気持ちのまま大きな声で笑って、身体的にへとへとになるまで遊ぶ。なんて気持ちいい日だと思う。最高のいちにち。

 

そして日曜日。

大好きなアーティスト、SIRUPのライブに友達と行った。

ライブは18時から、集合は15時から。ご飯を食べてから行こうね、と言って集合したのだが、お酒好きの友達と私は、「やっぱり……景気付けに飲んで………行くよな?」と、示し合わせたように居酒屋に吸い込まれた。

そこで喋りながら私はビールと翠ジンソーダを2杯、友達はビールとサワーと翠ジンソーダを飲み、たくさん食べた。

SIRUPは最高であるという話、サークル時代の話、今遊ぶ友達の話、友達の友達の話などをしていたら酔った。

ライブ前であるのに、しっかり楽しく酔った。しかし酩酊というわけでもなく、ちゃんと入場に間に合うように居酒屋を出て、チケットの発券をしに会場近くのセブンイレブンに入る。

私は「ジンソーダ飲んじゃったりして〜」とか冗談で冷蔵庫の缶を撫でる。「飲んじゃおよ」と友達は笑う。「飲んじゃうかあ!!まだ行列やしなあ!」私たちはそれぞれ缶を手に手に、おつまみを1つずつ取って、チケット発券もちゃんとした。

私も友達も、ライブハウスは初めてである。横断歩道を渡りながらプシッ!と軽快な音を立てて缶を開け、zepp nambaの行列の勝手がわからずうろうろする。お酒を持ちながら。

そしてとうぜん、並んでいる間に飲み干して、いざ入場となったら友達が「ドリンクさあ、アルコールあるで!」、ライブというのはワンドリンク必ず買わなければならないようである。そのメニューには、しっかりチューハイとビール。「飲むかあ!!!!」

入場して前から5、6列目くらいを陣取って、飲み物をもらいに行く。私はビール、友達はチューハイ。当然、マナーとして、ライブが始まる前に飲み干す。直前に物販で買ったタトゥーシールを、私のボトルウォーターでぺたぺたつける。つけて、写真撮って、お酒飲んで、笑う。

そしてライブ。奇跡みたいに楽しかった。SIRUPはかっこうよすぎるし、みんなノリ良くて私たちはほどよく酔っ払っていてノリノリで、プチョヘンザして楽しみまくった。SIRUPはほんとに人懐こく笑う人で、魅力的で、奇跡みたいに湿ったいい声をしていて、歌が上手い。そして大阪弁でよく喋る。親しみやすいのに遠くて輝いていて、そのアンバランスさがまた魅力に深みを与える。

そしてライブが終わって、(「素面なったわ」「シラッフなったってか」!)友達は「明日有給とってんねん」と言った。

私は次の日、完全に働く。朝から働く。

でも、いいライブを観た後、すぐに解散するなんて寂しくてできない。

それで、歩いて歩いて日本橋まで戻り、立ち飲み屋へ。そこでビールとレモンサワーと追いサワー2杯、あともう何飲んだか覚えていない。2人でライブの熱い感想や下ネタを喋り、もうここでたぶん泥酔していた。

そして時間は深くなり、味園ユニバースへ。スナックがたくさんあるのを知っていて、友達もその雰囲気が好きだと思ったのだ。

そこでまた、「SIRUPがイメージキャラクターをしている」という理由でジェムソンを飲み、STONESという名前のジンジャーのお酒を飲み、あともう何を飲んだか覚えていない。ただ、マスターがめちゃくちゃナルシシストで、べろべろの私は調子に乗っていて、なんか気分悪い退店の仕方になった。

お店を出て、友達は「あなたはいつも出禁になるなあ!」と笑った。私も笑った。たしかに友達と前回飲んだとき、酔っ払いすぎてしょうもないお店を出禁になったところなのだ。

その友達とお酒を飲むと、無敵の気分になってしまい、そしてそれを彼女はまた焚き付けるので、調子に乗ってしまう。私たちは、私のせいなのだけれども、排他的で朗らかに上機嫌でたぶん他人からすると感じが悪くなってしまう。私たちだけで楽しいのに、存在を主張しすぎるのだ。まあいい。べつに、私たち以外しょうもない人たちしかおらんし。

そして私たちはそれぞれ、タクシーに乗って帰った。1時くらいで、終電からは1時間くらいしかすぎていないけど、帰った、もうとにかく、ふたりともしこたま、酔っ払っていた、当然だ。いちにちお酒を飲み通しだったのだ。

タクシーを使うことなんてぜんぜん厭わなかった夜だった。あんなに素敵なライブを観て、観た仲間と共有する夜を少しでも長く過ごせるならよかった。

最高のいちにち。

 

そして次の日、朝からトイレに駆け込み、電車の揺れに耐え、息も絶え絶え、出勤したのだった。

 

最高に楽しい土日だった。

という日記でした。