2021-01-01から1年間の記事一覧

ぴたっ

フランチャイズのカフェでアルバイトをしている。 軽めの接客業だ。シアトル系カフェで、セルフスタイルだから。 それでもまあ、客と接する時間は多い。 イケメンの男は不必要に 目を見てくるな とか、 某お笑い会社の社員の女のほとんどは愛想がとにかく悪…

め、め、め

鈴は、座って眺めていた。 大きな駅の ビール屋は空いていて、テラス席に座っているのは鈴だけだ。 フライドポテトをつまみながら、パイントで注文したビールを飲む。 男、男と女、女と女と女、男と男と女、男と男、女、女、男と男、男。 ひとりで歩く者はス…

おくそこ

催眠術かかりに行った。 楽しかった話は またする。 取り急ぎ 記しておきたいのは、催眠療法の導入みたいなやつをしてもらったときの話。 簡単に言うと、段取りは それぞれの草原をイメージ→そこに扉があるイメージ→それを開けたらどこに出る?→さらに次の扉…

ゴージャス、ユー

「当たり前じゃん、大好きなんだから」 今日は開襟シャツ、三つ目のボタンまで開けて。 情慈はこちらへかがみ込む。ハイウェストの黒いパンツ、そのゴムにたくし込まれた銀色のシャツを内側から、見てしまう、タンクトップもなにも着られない胸板。触れずと…

捧げる

あなたは私に背を向ける。 なにを言うでもなく、それなのに私はその意味がわかる。美しいうなじ、回されたネックレス、その両端を預けるように心持ちこちらへ差し出された両手。ちょうど、磔にされるために差し出されたような、その両手。 大きく背中の開い…

すきなもの

鉄板焼きになど連れて行って貰えば、 黒毛和牛とか霜降りとかナントカランクとかじゃなくて アメリカとかオーストラリアの血が滴るようなお肉が食べたいなあ と 胃を悪くし、気分も悪くなってしまう人間です。 スーパーで買った1パック600円の牛肉を2日かけ…

パイルアップ

私の担当はめちゃくちゃにポジティブで太陽のような人、王様、なのだが〜 それによってこのところの私の精神衛生はクリーンに保たれているのだが〜 彼がいつもいう言葉に、 「年齢なんて関係ないよ」というのがある。 その通りだ、それが真理だ、なんてった…

おたく

月曜から夜ふかしが やっていたのでなんとなく観ていたら 出てきた、初音ミクやラブライブ!ファンの男性たち 彼らは 現実の恋愛なんて要らないと言う、それぞれの推しが自らに語りかけるのだと言う、勇気をくれて生きる理由を得るのだと言う、それを茶の間は…

桃とクチナシ

初恋の人の夢を見た。 私はもちろん彼に恋をしていた。 彼はなにか 家庭環境のような 根っこの深い問題に 頭を悩ませていて "だから"私とはどうにもなれないと言った。私が交互に組むように繋いだ手を、こんなふうには繋げないと きょうだいのようなそれに繋…

he got me

博多に行ってきた。はるばる、五時に起きて。 結論から言うと虜だ。まあ、博多へ行かずともそんなことはわかっていたはずだった、なのに、じゅうぶんではなかった。 というよりも、すべてを更新し続けているというだけなのだろう。 最前列だった。彼は目の前…

夜々

たしかに楽しかったと、ふと思いだす夜は、たくさんある。 理由があって彼にはもう長いこと会っていないが、母と母の恋人と三人で食事をした夜のこと。 あれは私が帰国したての三月で、美味しいお肉を食べに連れて行ってもらったときだった。三度目だったろ…

いつも同じこと考えてら

さいきん、1週間に1つ、お題を決めて英語でパラグラフを書いている。 くだらないお題ばかりだ、人は一度も会わずに誰かを好きになれるかとか、どうしてゴキブリはあんなに恐ろしいのかとか、SixTONESは他のグループとどう違うのかとか。 しかしまあ、英語で…

かがやき

あなたは駆け出した。 開いた扉、空気の抜けるマヌケな音、それをよーいどんのピストルがわりに。 ぐううと地面についた右足に力を込めて、左足の着地点を無意識に定め、そしてまた左足に力を込めて、大きな歩幅で。 循環しているはずなのに溜池の水のような…

母になるなら

母になるなら 聖母になりたい。 性格 性別 趣味 思想 欲 嫉妬 羨望、思考さえ捨てたい。 名前も要らない。お母さんという名前になりたい。 まあ無理なので母親にはならないんだろう。 今のバージョンの私は。 母子家庭で育った友達は多い、 私たちはよく「お…

せいかつ

生活。 わたしにはそれが欠けている。 切迫した人間の生活。当たり前の出入り。保たれたれるための秩序。それらがまるっと欠けている。 言ってしまえば排水溝の掃除だってするし(成長)、換気扇のフィルターの掃除もするし(これも成長)、ゴミ出しだってす…

パルスイート

頭痛には甘いものがある。 甘さというのは必ずしもポジティブなものではない。 お砂糖のたっぷり入ったコーヒーなど飲めたものではない。 とにかく甘い頭痛は手足の血管まで侵すので身体はびりびりと輪郭を弱めてしまう。 電車で寝てしまったあととか 低気圧…

Only Love Matters

「お父さんとお母さんの新婚旅行がマチュピチュでな」 うんうん ええなあ〜 「ほんで〇〇(生徒の名前)がそのときお腹におってな」 へえ〜 私は高度の高いあの都市、その風に吹かれる柔らかな曲線を描く 見知らぬ女性のお腹を思い浮かべる。 「で、マチュピ…

ライブレポというには個人的すぎる

2021/4/18 SixTONES アリーナ公演 oneST 名古屋ガイシホール 夜公演 はじめてのSixTONESライブでした。 いくつかの理由で 大きな声では言わんかったから閲覧数3くらいのブログで言っちゃうけど、名古屋に行って帰ってきましたよ! もちろんお触りなんて論外…

カフェイン-ハイ

私は人になにか教えられるような人間じゃないし 立派でもないし ただ自我を保って生きてるだけで精一杯の なんでもないアノニマスだが 後悔しているものの数はあまりない。 やり切れない後悔は もちろんある。 妹にもっといろいろなことを見せてあげたかった…

放浪の砦

ハウル 彼は知っていた、星の色に染まった髪の短い彼女が自らを救ってくれることを。 だからひたすら待っていた。 彼女がすべてを克服することを。彼女の髪が灰に染まるのを。彼女が生まれを捨てることを。彼女が髪を短く切って、せめてもの美しさのかけらと…

なじむ

さいきん新しい香水を買った。 めちゃくちゃ嬉しくて毎日のように外でも家でもつけている。 リビングで外着にふり、帰っては部屋着にふり、寝るときには布団にふっている。 すごいペースでふっているので、すぐになくなしたら嫌やなあ〜。 『キング』という…

臓器不全

決まってランチなのはどうしてだか知ってる? もちろん、彼は知っている。しかし彼がランチをしたいのは、そんな質問をしない友達なのだ。 家に帰っていちばんにトイレに駆け込む私の、こんな姿は死んでも見られたくないな。 「昨日もさあ」 大きな口を開け…

I'm the one !!!!!

きのう誕生日だった おめでとーじぶん!24年前の昨日に爆誕したんだよね〜 そして当時は 出生数のほうが 死者数より多かったから 日本における酸素濃度を薄くさすのに加担してたわけやね 生まれてきて「おんぎゃー」とか言うたと思ったらウケるな でも おん…

Clubhouseの最初のシーは大文字かいっ

友達が、なんやっけあれ聴くSNSみたいなやつ 名前が出てけえへん 田中ショータイムみたいな名前のやつ えっと……クラブハウスか!!!!! そう、clubhouseに誘ってくれてんけども 招待してもらうかどうかを保留している。 そもそも招待というのは、「きてく…

よばれ

睡蓮が私を呼んでいる。 このところずっとあの白ピンクい花弁に会いたくてしかたがないが。 異様な大きさの葉。太陽を離さないさやかな緑りいろ。 行きたいのはベトナム。不忍池ではなくて、いや、まあ、それでもいいのかもしれへんけど。 数年前、母はモン…

サングラスをチョコレートにしたら美味しそう

あいーーー、うぃ!うぃうぃうぃ〜〜〜^^ うぇい!えーっい!あぁい えいっ あれの話しよ〜っ 東京タワーとかエッフェル塔ってチョコレートにしたらパリパリ食感楽しそうじゃない? だれがパリやからパリパリやねん、おかしなことを言うな。 逆に言ったら…

ちぇんたっき

まあ〜〜〜飲食店バイトのフリーターなので毎日ひまですね〜〜〜 なんしシフトが削られまくっていますからね〜〜〜 思うんですけど 毎日ひまでもこうして元気に生きてる時点でもう社会不適合者なんですよね だってふつう焦るもんなあ 毎日なんにもしてないで…

枯れちゃうわよ

ある男の子のことをずっと考えている けれども それは ほかになにも考えるべきことを持たないからなのかもしれない 恋と寂しさ 寂しいんやと思う 人にたくさんは会えないし バイト先にも仲良い人あんまおらんし LINEは苦手 塞ぎ込みがちで おかんにも ずっと…

つながり、られ、る?

コミュニケーションって生きることとイコールだと思っちゃってますけども コミュニケーションと1つの単語で表すのはなんだかしっくりこないなあ 人と繋がること? うーんなんか自己啓発臭いな、人との関わり? 人と喋ること……そうや、人とじっさいに、喋る…

おい、こら、ねえ、だってさ………

ほんまに”当たり前”やと思う。緊急事態宣言出てるし。感染拡大防止のために成人式を中止したり。”仕方ない”と思う。だって、人命がかかってるから。数週間、数ヶ月、”我慢”したら過ぎ去る災害。”いつでも会える”んやから。 だって、 もし心がしんどくなって…