本を読む贅沢【28/31】

本を楽しむ最後の世代っていつなんだろう? 昔は子どもが小説を読んでいたら、小説は毒だ、馬鹿になる、と言われたらしい。 少し前は、テレビは毒だ、馬鹿になる、と言われた。ゲームは子どもをバイオレンスにさせる、と言われた。 いまは、どうなんだろう?…

モテない【27/31】

男の人に接する機会は少ない。 接する機会というと語弊があるかもしれない。しかしこの使い方はやめません。 人と人が接触する、というのはつまり、第一層目の殻をゆっくり、ふうわりと破るということだ。 社会で生きるときに、傷つかないように一枚、マスク…

食べもの【26/31】

大好きなドラマ『アンブレラ・アカデミー』は、きょうだいの話だ。 言うまでもなく完全に隅から隅まで長女気質の私は、きょうだいを持つ者に多いと思うが、きょうだいものが好きだ。 SFも、さいきん好きになってきた私にとって、世界の滅亡に対峙する7人のき…

広告【25/31】

電車の中吊り広告は、好きだ。 〇〇展とか△△物産展とか、乗っている電車の、沿線の情報が詰まっている。 博物館や百貨店、地方紙などのアナログな情報がそこにはぶらさがっている。 夏に見るとなんとなく風流。車内のクーラーに揺れるさまが。 駅というのは…

見る【24/31】

私は、昔から、目がチャームポイントだねと言われて育った。 目が大きい、まつ毛が長い、左右対称の目だ、など。他の部位については、高校のときに「首だけは細いよな」という褒め言葉を、もらったきりだ。 だからだと思うのだ、私がすべての動作を、目です…

実践ver.声【23/31】

情景描写には、気温や温度、湿度や天気、色や匂い、音や声など、すべて、脳みそやハートのなかのこと以外のすべてが含まれる。 どちらかというと、機械的な作業だといえるだろう。有機物無機物、存在する物体すべて、存在しないものまでも、誰かの頭の中に建…

梔子【22/31】

梔子を揶揄する小説を書いたことがある。 中学生か、たぶん高校生のときに。 「お前は梔子みたいにぬらぬらと媚びた匂いをさせて、そのくせ咲いた瞬間にしか美しくなくすぐ朽ちる、俺はそんなお前を抱いてやっているのだ」というような短い、小説とも言えな…

性交【21/31】

性交というものはひとつひとつ、ひとりひとり違うのだということを、教えてくれたのは男の人ではない。 江國香織だ。 彼女は進歩的で、昭和的で、ブルジョワ的で、奔放で、朗らかで、まあ、so on... なので、恋についていろいろなことを教えてくれる。 「性…

美しい約束【20/31】

酔ったときの口約束は美しい。 それは、愛してるや一生一緒にいようねと、まったく同じ性質のものだからだ。 あなたが誰かとお酒を飲んだとき、あんまりにも楽しくて、お酒を飲むだけじゃあもったいないと感じる。 夕暮れから合流し、美味しいものを一緒に食…

お酒【19/31】

週末のたびに、なんがしか酔っ払っていて、いろいろとリセットされてしまう。 お酒というのは、毒だ。怖い飲み物だ。 父は大酒飲みだった。 一緒に暮らしていた頃、しばしば父は酔っ払って帰ってきた。 あんまり覚えていないが、なんだか怖かった。普段から…

実践【18/31】

男の足が沈み込んだ。 編み上げの、くるぶしまである靴越しにも砂は温かい。足元が柔らかく崩れ、丘を砂が舞い落ちていく。命を持っているように、地面のすれすれを戯れながら。 腿を大きく上げ、一歩一歩に力を込めて進む。そうしないと、簡単にその場から…

描写【17/31】

大学生のとき、創作の授業があった。 その教室にはもう、有象無象、自己顕示欲をこじらせて、想像力をうねらせて、歪な感じの文系ど真ん中大学生たちが蠢いていた。 じっさい、あれらの前で教壇に立つのはたいへんな努力というか、気力というか、胆力が必要…

ラブ・高松・ザベスト【16/31】

高松。 私は、高松が好きだ。 日本の街で、暫定一位と言ってもいいほど好きだ。 もちろん淡路島や沖縄なんか、リゾート地を持ってこられると弱るけれど、普通に住む場所としての普通の街としては、高松がだんぜん、大好きだ。 家族で3回くらい、ひとりで2回…

梅雨入り【15/31】

きた、梅雨が。 今年は、やっときた、母曰く「焦らしよんな」。 しっかり6月に入り、たっぷり2週間経ってからきた。ここさいきん、数年の傾向として、季節はどんどん夏に侵食され、もはや6月は真夏と言ってよかったのに、今さら。 喜ぶべきは、紫陽花の安全…

親しくない理科【14/31】

小学生のとき、私立だったからか、自由参加型の校外学習が盛んに行われていた。 私は低学年のころの毎年のスキー教室以外、めったに参加しなかった。しかし月に一度かなにか、盛んに参加していた子たちは、いたように思う。 なにしろ友達の少ない小学生だっ…

ロール【13/31】

「私が嬉しいならあなたも嬉しいでしょう」という考えは、一見シンプルに"自己中心的"に見えるが、奥深いと思う。 まず、そういう考えを持つ人は、愛されて育ったのだろう。 その人が小さいころに、何かを食べて笑顔になれば周りが(とくに親が)笑顔にな…

メタモルフォーゼ【12/31】

私の人生というのは、常に「○○になりたい」という とんちきなifとともにある。 それが始まったのは、高校生の頃だと思う。 あの頃私が夢中だったのは、すばるくん。関ジャニの元センターの彼。 髪に縮毛矯正をあてて、ぱっつんにして、ヘルメットヘアにして…

大坂【11/31】

東京で生まれて東京で育った人にとって、この世は東京とそれ以外にわけられるだろう。 大阪で生まれて大阪で育った人には、大阪と大阪以外。 博多も、名古屋も、札幌も、東京以外の地方都市、それぞれ特色がある。 でも、東京がどうして、他の都市とまったく…

ことば【10/31】

英語を話すのは苦手だ。 よく言われるように、英語と日本語では、主語や目的語、とにかく文章を構成する要素ぜんぶが、ばらっばらに真逆だ。 「お醤油とって」と言いたいときに、 「Soy source」から話しだしたら、もう、詰み、という感じがする。 だから、…

恋【9/31】

さいきん、いろいろ考えてたら、最終的に恋って興味なのかなって思いました。 「恋ってなに!? 愛ってなに〜!!? もお〜!!!!!いみふめぇ〜!!!!」 状態で今まで生きてて、 「友情と恋愛の違いってなんなの〜!!!?」 ってキレ散らかしてきたん…

フルーツ【8/31】

ね〜ね〜、みんなは何のフルーツがいちばん好き〜?? 私はさいきんめっきりバナナ。 皮を剥き、お皿にのせてフォークで食べるのが好き。 スイーツを想起させるもったりした食感、少し青臭い匂い、フォークで少しずつ切り分けて食べるときの満足感。 これを…

幻の青い鳥を追いかける【7/31】

青い鳥文庫の、熱狂的なファンだった。 といっても小学生のころの私が、青い鳥文庫を好きだったわけではない。好きなもの同士の共通項に、幼い頃というのは疎いものだ。 たんに、面白そう! と食指を動かされることが多かった。いつのまにか本棚を白地に薄青…

国語の教科書【6/31】

「これは、レモンのにおいですか?」「いいえ、夏みかんですよ」 このやりとりを見て、ぴんとくる人はいますか? じゃあ、 「どんぴしゃり、お願いが叶った。」 という文言には? キツツキが音を売るお話は? 戦争に行くお父さんのためにお母さんが用意した…

あいまい【5/31】

あの…………たまにやるテキーラとかの関係で、ぜんぜん毎日更新をできませんでした。 私っていっつもそう!ぷんすか ところで、好きなのが汽水域。 海に向かって流れる川の、河口近くの浅く透明度の高い水のなかに、なにやら巨大な魚が泳ぐのを見るときのわくわ…

老い【4/31】

少し前に、積み重ねが大事だ!というブログを書いたけれども、 ほんとうにそうですね、ただしあなたにはその意味はわかっていませんが………。という気持ちです。 はじめは知らなかったこと、できなかったこと、下手で仕方なかったこと、ぜんぶ、続けていったら…

フェチ【3/31】

今日の話はとても前時代的で、ほんとはパブリックにしたくないものなんだけれども、このブログに書くということがパブリックになるのかどうかも疑問なので、まあ、書いてみようという話です。 セクハラに大いに繋がるから、嫌な気持ちにしたらごめんね! 私…

世界を敵に【2/31】

世界を敵に回しても君を守るよ と歌う歌は多い。 それに対して、「世界を敵に回す君ってなんなんwwwなにしたんwwww」というツイートがバズったりするけれども、 それって笑えるか? 世界ってアメリカじゃないしロシアじゃないし、フィンランドじゃないしケニ…

葉桜ってだいすき【1/31】

好きな花というのはたくさんあるが、嫌いな花もまた、それほどたくさんではないが、ある。 たとえば今の季節なら、アジサイなんて一年を通して一位を争うくらい好きだ。もちろん睡蓮だって咲き出すのも楽しみだし、もっと夏の盛りに進めば芙蓉、もといハイビ…

フィールだ大阪

Feel da CITY大阪!!! 結成日公演!!!!友達があててくれて入れた、ほんまにありがとうしかない とてもとても楽しかったし、はじめての上手側!つまりジェシが 訪れる側!! ファンサとか目線はもらいにくい(自担からは もらえんやろうなの気持ちではお…

ジェシ〜ちゃん

かけがえのない言葉、 それは自担がこの世に雑誌を介して放った 「(もともとセクシーだが)俺は髭を生やしたらもっとセクシーだよ」 という言葉。 なんて客観的。 なんてジャッジーで、有無を言わせず力強く自信に満ちて否定を許さない、 なんて素晴らしい…